こうなったらパート3



「てっきり死んだかと思ったよ」

「ばかもん」


熱中症ギリギリのパパさんのため、冷麦をすすりながらの昼食。


とりあえずは円満解決。よかった、よかった。



でも、無言電話はやめてねー。


「電話に出ていたら、『今、警察にやっかいになっている』と言うつもりだった」


って、こいつ、グーで3回ぶってやる。



現場で遺失物の届けは出したし、私も用事があるし、ということで、

この件は、今日は終了。


そして翌日。


「携帯が無いのは困るでしょ、家の鍵も心配。もう一度、探しに行かない?」

と切り出した。



今は携帯電話を失くしたときに、GPSで追跡できるサービスがあるのですね。

利用してみると、携帯電話そのものは、失くした現場にまだあるようです。


誤差があるとはいえ、その地図を見せてもらうと




もろ、水(川)の中。




思わず爆笑しそうになるのをこらえ、暑い準備を整えて、車で出発。

ほんと、高速道路を使って行くようなとこまで、よく行ったもんだねー。


「こういうのは、拾ったヤツは財布だけ抜いてポイしてるもんだ」


ま、そのとおりでしょう。


道々迷いながら(というのも、自転車でらくらく行けるところでも、車では入れないのです)

やっと近くに車を止め、荷物を失くした現場(取水場の公園施設)へ。


ポイされているなら、と水際をぐるっと見てまわり、

やはり見つからないので、パパさんの携帯に電話をかけてみることに。


風が止んで、音が聞こえやすいようなタイミングを計って、コール。




「きゆゅるるるるぎゃあぁぁぁぁおぉぉ~ん!」


鳴った! キングギドラの着信音! >をいをい

それも近い! すぐ後ろ?  あ、あの木の中だ!


高さ2mほどの植え込みの中、音を頼りに木の枝をかきわけると、

そこに見覚えのあるウエストポーチがひっくりかえって挟まっておりました。

パパさんのです。


「あった~!」



携帯電話も、家の鍵も無事でしたが、やはりお財布は無くなっていました。

パパさんの休んでいた場所から見ると、歩きながらお財布だけ抜いてポイするなら、なるほどこのあたり。


「ちっ、姑息なことしやがって」



しかしまぁ。遺失物ではなくて、盗難だったわけですな。

日本も安全な国じゃなくなってるんですね。

皆々様もご用心、ご用心。





 え? オチですか?


そんじゃ、ま。

タイトルを「ぱぱさん疾走事件」とでも改定しておきますか。



後日談: 会社の同僚の意見では 「ちかさん、どうして怒らないんですかっ」だって。


ううむ、私的にはこれ、笑うとこなんじゃ?